マクロな視点でのCO2レス設計

スオスダーイ!(こんにちは!)
今回は環境問題の解決に取り組むCEE TREEとして、大切な考え(視点)についての考察記事を書きたいと思います。
それがタイトルにもある「マクロな視点でのCO2レス設計」です。

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マクロな視点でのCO2レス設計とは?

数日前、知人にこんなことを言われました。

モリンガの植林効果はわかったけど、加工や輸送段階でCO2が出るよね?
植林が小規模だと、全体としてCO2排出量が上回ってしまう可能性はない?

これは私にとってとてもアイオープニングな問いでした。
私自身がモリンガを「植える」ことに盲目的になっていたこと、また、よりマクロな視点でプロジェクトをとらえなければ、せっかくのプロジェクトも本末転倒になってしまう恐れがあると気づかされました。

マクロな視点を失えば、まるで海洋プラスチックの問題に立ち向かうと意気込んでいる企業の説明会でペットボトルの水が出てくるような、ツッコミどころ満載なお話になりかねません。

CEE TREEのモリンガ植林事業のCO2排出量を考えてみる

そもそもCEE TREEのモリンガ植林事業とは?

CEE TREEの植林事業はモリンガを植えるんだ、という部分については、既にご存じの方も多いと思います。今回はよりマクロな話になるため、改めて事業の全体像をお伝えできればと思います。

CEE TREEのモリンガ植林は日本だけで完結するものではなく、遠く6600km離れたカンボジアの方たちにもご協力いただく、大規模なプロジェクトです。

CEE TREE リーフレットの一部

上の画像にもある通り、この植林事業は ①サポーター ②植林・収穫 ③加工・輸送の3つの役割を担う方たちの存在で成り立ちます。

①サポーター(主に日本)
こちらはモリンガ植林事業に興味を持ち、かつ金銭的な応援をいただいている方たちです。
月500円以上のご支援で、サポーターの皆様に代わってCEE TREEがモリンガを2本植林します。モリンガ2本というのは、人間一人の排出するCO2量と同等のCO2を吸収することができる本数です。

※自分も未来の地球のためにモリンガを植えたい!という方は、このページの最後に支援に関する情報を載せておりますので、そちらをご確認下さいませ。

②植林・収穫(カンボジア)
これは実際にカンボジアでモリンガを植林し、管理、収穫を行って下さる方たちで、現在はカンボジア人の知人(Sさん)とそのご家族の皆様にご協力をいただいています。まだまだカンボジアの農村部では収入の安定しない職に就いている方も少なくありません。そのような方たちの収入upに少しでも貢献できればと考えています。

③加工・輸送(カンボジア)
現在、サポーターの皆様にはモリンガパウダーを500-1kg程度(年)お送りさせていただいています。これは実際にカンボジアで植林したモリンガを乾燥させ、パウダーにし、日本に輸送する役割を担っている方たちです。現在はプノンペンのPPCILという障害者を多く雇用している企業の方にご協力をお願いしています。

日本で金銭的なご支援をいただき、よりモリンガの生育しやすいカンボジアで植林をし、そして加工をした状態で日本に戻ってくる。このような国境を越えた循環を想定しています。

主にCO2が排出されるのは輸送

では、事業の全体像が見えてきたところで、本題のCO2排出量に関する話に戻りましょう。
CEE TREEのモリンガ植林事業は国家間の輸送を含むため、CO2を排出する機会が多くなりやすい傾向にあります。

特にCO2が排出されるのは、やはり「輸送」です。

①カンボジア国内の輸送(車)

現在モリンガの植林を行っているのはカンボジアのコンポンチャム州という、加工場所のプノンペンまで車で約2時間(約120km)の距離にある場所です。では車で120km走るとどのくらいのCO2が排出されるのでしょうか?

これについては、2020年7月にJETORO(日本貿易振興機構)から以下ようなニュース記事が発表されました。

スイス連邦政府は7月2日、国内販売された乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量について発表した。2019年に新車登録された乗用車のCO2総排出量の平均値は2018年より0.2%増加し、走行1キロ当たり138.1グラムとなった。

2020年7月14日「乗用車の2019年のCO2排出量は前年比微増、国の排出基準値達成できず(スイス)」: https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/07/1815a096000131d0.html

カンボジアで使用されている車のCO2排出量データは見つけられませんでしたが、この記事によると走行1キロ当たりスイスで走っている車は平均138.1gのCO2を排出するようです。
強引ではあるものの、これをそのままカンボジアの文脈にあてはめてみましょう。そこから考えられるコンポンチャムからプノンペンへの約120kmの輸送で排出されるCO2総量は・・・

16.572kgです!(138.1*120/1000)

正直これがCO2排出量として多いのか少ないのかわかりません(モリンガ1本が年間に吸収するCO2量は約160kg)が、カンボジアには整備されていない道路がまだまだ多くあるため、実際にはこれ以上のCO2を排出しながらカンボジア国内の輸送をすることになりそうです。

②カンボジアから日本への輸送(飛行機or船)

モリンガの重さや輸送手段、燃費など、変数が多すぎるため今回は数値化することを断念しました。経産省と国交省の発表している式を使えば、輸送で排出されるCO2量の計算が可能だとわかったので、この先は私の宿題として持ち帰らせていただきます😅

「ロジスティクス分野におけるCO2 排出量算定方法 共同ガイドラインVer. 3.1」

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/ninushi/pdf/guidelinev3.1.pdf

まとめ

結局、この記事のみでマクロな視点でのCO2レス設計の考察をすることはできませんでしたが、環境問題に立ち向かういち個人、いち組織として、常により環境にフレンドリーな方法はないのか?本当にそれが地球環境にとって最善なのか?について考えていたいものです。

うまくまとまらず恐縮ですが、今回はこのあたりで終わりたいと思います。

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まずはモリンガ2本の植林で、自分の排出する二酸化炭素を吸収しましょう!
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