新型コロナウィルスで、地球環境は本当に改善されたのか?

2020年から新型コロナウィルスの感染予防のため、世界各国で経済活動停止の対策が取られてきました。経済活動を停止することで、「地球環境が良くなった」と前向きな意見も取り上げられていますが、実際にどの程度良くなり、本当に改善されていくのかを見てみたいと思います。

イタリア

水の都として世界的に知られる「ベネチア」では、イタリア全土の封鎖などもあり、観光用ボートの往来がなくなり、水の透明度が劇的に改善しました。そのおかげで、水中生物も多く確認されるようになり、住民も感動しているようです。

Photo by cnn

中国

2020年1~3月の環境状況に関するデータによると、全国337都市のPM2・5の平均濃度が前年同期に比べ14・8%低下したと中国生態環境省が発表しました。また、経済地帯である上海を中心とする長江デルタ地域の41都市では26・2%減ったとされています。中国政府は近年、大気汚染対策を強化してきており、その効果も影響しているとみられるが、首都・北京でも「今年の冬は青空の日が多かった」という声が市民から多く聞かれているそうです。

中国の2020年1月1-20日の期間と2月10-25日の期間の二酸化窒素濃度の比較

Photo by businessinsider

本文参考 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200423/mcb2004231042004-n1.htm

インド

「世界最悪レベル」の汚染で知られるインドは、あまりの深刻さから「ガス室」とも呼ばれていました。このインドでも、米航空宇宙局(NASA)の2020年4月上旬のデータによると、インド北部の大気汚染がこの時期としては「過去20年で最低の水準」になったといいます。SNS上では、これまでスモッグでかすんでいたヒマラヤ山脈が「はっきり見える」や、工場からの排水がなくなり、あの有名なガンジス川の水質も改善したと報告されています。

インドのパンジャブ州からヒマラヤ山脈が数十年ぶりに見晴らせるようになった

Photo by CNN

本文参考 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200504/mcb2005040645002-n1.htm

アメリカ

スモッグと大気汚染で知られるロサンゼルスの空気は、世界の主要都市の中でもかなりきれいになっているとCNNが報じました。アメリカ合衆国環境保護庁によると、2020年3月のロサンゼルスは、少なくとも1995年以降では最も長く空気のきれいな日が続いたといいます。専門家は汚染が緩和した原因を飛行機の運航減少と自動車の交通量減少だとし、PM 2.5の濃度が40%減少していたと語りました。

Photo by businessinsider

結局、世界の地球環境は良くなったの?

イギリスを拠点とする環境ニュースサイトである「Carbon Brief」が分析したデータによると、新型コロナウイルスの世界的大流行が、2020年の炭素排出量を16億トン減少させる可能性があるのだそうです。これは、3億4500万台以上の車が道路から消え去ることを意味しています。

https://www.gizmodo.jp/2020/04/the-world-is-on-track-to-see-its-biggest-yearly-drop-in.html

しかし、世界のCO2排出量は、2018年で331憶トン、2019年で330億トンなので、今回の減少量は全体の5%にも満たしません。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の「1.5℃特別報告書」では「世界の気温上昇を1.5度に抑えるにはCO2排出量が2030年までに45%削減され、2050年頃には正味ゼロに達する必要がある」と試算しており、コロナ禍による炭素排出量の減少が、いかに限定的なものかがわかります。

また、経済活動が再開されれば、良くなった環境も元に戻ることが懸念されており、やはり継続的に改善していく意識が必要だと考えています。 

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